親愛なるあなたへ
ここのところ授業がない、ということでしばらく「試験監督」のお仕事をさせていただいているのですが、あの試験監督という仕事は見た目と中身が全然違いますね。
試験監督はただボーっとしていればいいのかというと、これがそうではなくて、チェックミスが許されないかつ、受験票忘れた、システムエラーで受けるはずの試験が受けれない、などの臨時対応、そして一つの教室で複数の受験パターンを把握した上で、始まる時間や終わる時間も異なるので管理が必要、と目まぐるしいものです。
もちろんヒマなときもあるのですが。
私がやったのは入塾テストくらいですが、これが正式な大きな試験だと違うのだろうなぁと思います。
というのが、初めて試験監督をしたときに、マニュアルの中に「緊張感を維持してください」という文言があり、それをそっくりそのまま実行してしまったので相手の生徒さんも自分も非常に疲れる羽目に・・・。
その後は緊張感はある程度保つけれども、お互いいい感じの「手抜き」をしながらボチボチの線で一日を終えてきたわけであります。
そこで思ったのが、試験監督は指揮者だな、と。
指揮者って、素人目からするといてもいなくても同じような気がするじゃないですか。
でも、プロの世界ではそのときのリズムであったり雰囲気であったり、会場を一つにするオーラであったりと非常に難しい仕事なのだと思います。
やってる見た目と「実体」にものすごくギャップがある仕事だと。
試験監督もまさにその通りで、相手の生徒さんに負けてはいけないのです。
どんなことがあっても「こちらが絶対だ」という態度を崩してはいけない。
やってみると分かりますが、何十人、何百人の人の前に立つってそれだけで萎縮することもあると思うんです。
それでも、その中でも「私が王だ」くらいの態度で臨まなければならない。
ものすごいエネルギーを奪う生徒さんとかもいるのです。
試験監督は半分精神エネルギーを売っているようなもの。
受験マエストロ。
非常に大変な仕事です。
by You