経営の神様。

親愛なるあなたへ

「経営の神様」と称される方がまたお一人旅立っていかれました。

誰もが知る京セラ、そしてKDDIを創業し、JAL再建の先頭に立たれたことで有名な、稲盛和夫名誉会長。

私も御著書を度々拝見し、その志、そして人があるべき姿や、激動の時代にあっても変わらぬ「人生の原理原則」を体得されたその言葉から発せられる一句一文字は心に染み渡るものがあります。

御自伝を拝読すると、結核で長生きできないと言われた過去、そして不思議なご縁で導かれた経緯や若い中で創業された社長としての試練、当時NTT一強で不可能と言われた電気通信事業への挑戦、そしてご自身はお寺で得度もされたという、本当に幅広い、まさに経営の神様と称されるにふさわしいお方だったのではないでしょうか。

「動機善なりや、私心なかりしか」

電気通信事業に参画し、第二電電(現KDDI)を創業する際に半年間にわたり自問されたという有名な言葉です。

経営に権謀術数は不要で、正しいことを正しいままに追求する。

若い中で社長を務められたときも、年配の部下から助言を求められれば「人としての原理原則により判断します」

神様もきっとそのように考えるのではないか。

やはり偉大な人は偉大な考え方を持ち、そして偉大なことを成し遂げる。

私のような自分勝手な自由人が語ってよいのかと思われるほど、人間としての原理原則を貫く偉大さ。

そのほんの一部だけではありますけれども、未熟ながらも学ばせていただけたことに、そしてこれからも学ばせていただけますことに敬意を表しまして、心からのご冥福をお祈り申し上げております。

どうか安らかにおやすみになられますように・・。

by You