親愛なるあなたへ
先日、引っ越してきてからお世話になっている歯医者さんへ定期健診に行ってきました。
そこで担当してくださる院長先生はお若いのですがものすごく魅力的な方で、トークも面白く、そして人間的な深さもピカイチで。
開院される以前に勤められてた歯科医院ではまるでホストクラブやカリスマ美容師のように熱烈な指名が入り、そのご縁で現在もわざわざ横須賀からやって来られる患者さんもいらっしゃるのだとか。
けれども先生ご本人はいたって飄々とされていて、目立つのが嫌いで静かに一人一人の患者さんにじっくり向き合いたいと前の歯科医院を逃げるようにして日吉の地に開院されたのだそうです。
院長先生と馬が合い(先生の素晴らしい柔軟性からこちらに合わせていただいてるだけかもしれませんが笑)毎回楽しくお話しさせていただいています。
その中でこれからの社会について語り合い「本当にその通りだなぁ」と思ったことが。
それが人々、特に学生さんを含めた若い方々は「人として正しいものが間違っていると捉え、逆に人として間違っていることを正義と捉えてしまう可能性がある」ということ。
先日書いた「正しく叱る」ことにも通じるのですが身を案じて指摘してくれたことを「ハラスメント」と捉え、耳障りのいいことを言ってくれる人のみを「善人」だと思ってしまったり。
自分を肯定してくれるだけの人間を真っ当な人間だと思ってしまったり。
そうすれば、いつか必ずや詐欺そして人生に悪影響のある表面上の甘い言葉を見抜けなくなってしまう。
さらに先日ニュースになった「私人逮捕」の件。
歪んだ正義を振りかざした自己顕示欲。
そういったものを本当の正義だと感じる人間が多くなっているのも事実。
先生とのお話しでは生まれてからインターネットがある世代を「Z世代」と呼ぶそうで、小生のように昭和の人間と違い、新しい価値観や人間関係で生きてきていると言います。
なので、その繊細さの中で古き良き(?)人としてあるべき姿を伝えていくのは容易ではないこと。
当の我々大人がおかしくなってしまっているのですから、そのことを自戒しないとさらなる繊細な世代には人間としての正しさは伝えられない。
院長先生も多くの患者さんを診る仕事柄、そして多くの歯学部の学生さんを指導なさる立場柄、「人間観察」に非常に通じていらっしゃり、心理学も学ばれたり、人間としてあるべき姿を常に模索されていらっしゃったりと非常に深いものをお持ちの方でした。
なので、そこで語り合ったことは間違いないであろう、と。
真の人間味・愛情・優しさというものを今一度見つめ直してみたいものです。
私も内省したいと思います。
by You