努力とはクセである。

親愛なるあなたへ

努力する人は素晴らしいと言います。

何があっても諦めないのはすごいと。

ところが、努力の本当のところは意外に知られていない。

それは、努力はクセでやってしまうものであること。

たとえば、筆者も記事を一日一つ分書くって、楽しかったり言いたいこと言ってストレス発散もあるのですけど、正直書きたくないときもあるのです。

疲れてるときもある。

立派なこと言いながら「めんどくせぇなぁ」と、口には出さず、しかし心にも思わず、誰かがそんなことを言っていた、くらいの言い訳をしながらパソコンに向かいます。

とんでもない客やとんでもない上司に色々言われながらもネコかぶって良いことを殴り書きします。

作家でも漫画家でも画家でも誰でもそうだと思いますけど、正直言うと嫌になるときってあるのです。

締切に追われるって言うでしょう?

アレ、本当ですよ。

締切に追われて徹夜で目が腫れ上がって原稿仕上げた瞬間にバタンキュー・・・心に染み入ります。

こんなこと書くとやっぱり努力って大変ですねと思うかもしれませんが、そこが違うのです。

努力は一回始めるとクセがつく。

クセがつくから辞められない。

頑張って努力してるというより、辞められなくなってしまう。

それが努力の実態です。

僕はすごいこと言っちゃったから辞められないのです。

酒の席で夢でも語れば「そうだったっけ?」とトボけられるけど、公共の場で、しかもブログという素晴らしく記録された媒体でやってしまうと、これは後戻りできないですね。

エラいこと言っちゃったっていうのも正直あるのですけど、それでクセづくのですからある意味単純そのもの。

辞められなくなる言い訳が努力グセである。

ご長寿漫画でこち亀を連載されてる秋本治さんってすごい方だと思うのです。

新しい話題を出しながらずっと続けてらっしゃる。

そのエネルギーの源は「あの人が穴を空けないから自分も空けない」ということなのだとか。

週刊誌で連載が休刊するのを「穴が空く」と言うそうなんです。

昔、秋本さんの先輩かどなたかがずっと連載を休まれなかったそう。

それなら自分も休まないって、どこかでそんな話を聞いたことがあります。

すごくシンプル。

それでクセづいてしまったのですね。

あれだけの偉業を成し遂げている方もその原点は単純明快。

単純明快にクセづけると、それがいつか形が変わって皆んなが憧れるような努力になるのだと、そんな感じがします。

by You