最後の通勤路。

親愛なるあなたへ

一年に一度のお墓参りへ、両親の郷里である金沢へと向かいます。

大阪から特急サンダーバード号に乗り込み一路金沢へ。

京都駅を出ると右手の視界が開け、日本最大の湖沼・朝焼けの琵琶湖を臨む。

この時期の冷え込みではるか対岸は冬の風物詩「けあらし」で美しく霞みます。

大阪と金沢を結ぶこの西の大動脈は、風の強い日は時間はかかるけれども琵琶湖の対岸を巡ることもあるという、二つのコースを持つ珍しい路線です。

お墓参りという「お勤め」。

来年の「お勤め」は恐らく関東からになりますので、2024年春の北陸新幹線敦賀延伸前に楽しめる最後の「通勤路」。

「経済圏について。」でもご紹介しました、延伸により大阪から金沢へ出るには敦賀駅で新幹線へ乗り換えが必要になりますので、特急一本で行ける「快適さ」もあと数年ですね。

旅好きにとっては旅が自分のアイデンティティーそのもので同じ目的地でも経路によって新しく自分が生まれ変われるような、そんな感じがします。

郷里への「これまでの最後の自分」。

本当にありがとう。

by You