マニュアルは、コミュニケーションのためにある。

親愛なるあなたへ

お店にはマニュアルがあります。

接客にもマニュアルがあるのです。

マニュアルをバカにする人がいますがとんでもありません。

「マニュアル通りにしかできないのか」と怒る人がいますが、その人はマニュアルをただの設計図だと考えているのです。

マニュアルは設計図ではありません。

マニュアルは憲法のようなものです。

「バラバラになるからある程度枠を設けるけど、あとは本人次第だよ」と言っているのです。

コンビニのレジ業務には「読み上げ登録」というマニュアルがあります。

「〜が1点、〜が2点」と商品を確認しながらバーコードを読み取ります。

目の前にあるのだからそんなことは分かっていると思いがちですが、本質はそんなところにはないのです。

車掌さんがやる「指さし確認」と同じでミスを防ぐ効果はもちろんあります。

けれどもそれだけではないのです。

読み上げ登録をするのは、相手と自分の心の距離を縮めるためです。

何にも言葉を発せずにただ「ピッ、ピッ」とバーコードをスキャンしていたら、怖いです。

レジでお客様と接する時間は短いです。

その短い中でいかに相手と近づけるかが勝負なのです。

読み上げ登録をしていてもお客様と心が近づける人と近づけない人にハッキリ分かれます。

マニュアルを生かすことができるかどうかは、使っている本人で決まるのです。

マニュアル化されるとコミュニケーションが欠乏するというのは間違いです。

コミュニケーションの質を上げるために、マニュアルがあるのです。

文化も憲法がなかったら崩壊してしまいます。

マニュアルに縛られるのではなくて、その意味を考えよう。

by You