神社とお寺。

親愛なるあなたへ

寺社仏閣は参拝・趣味・その他諸々と好みが分かれるところかもしれません。

さいころはお経が好きでお線香の香りも好き(もちろん今でも好きですけれども)。

法事のときなどお寺さんと接する機会が多かったものですからそちらに愛着がありましたが、社会に出てパワースポット巡りをするようになってからは神社の方に親しみが湧くようになりました。

違いはいったい何なのでしょう。

以前ご紹介した「神さまが嫌う最悪参拝 仏さまが喜ぶ最良参拝」という本で非常に納得した内容が。

お寺には「仏様」が祀られていて、それは「仏像」という具体的な形で表されています。

対して神社は「神様」が祀られていますが、その形がありません。

鏡や剣、大樹や巨岩・奇岩はあくまで神様の「依り代」であって姿そのものではない。

なので、神様というのはなんとなくぼやっとしたイメージで、個人に任されているわけです。

どんなものでもいいよ、と。

古来、神道というのは自然信仰の流れを組んでいますから、神様は単独の存在、ではなく、もっと大きな包み込むようなものだったのでありましょう。

自分と神様の一対一、ではなく自分もその一部であるという、神さまの中に入り込むような、姿として特定しないような、そういう場所なのかもしれません。

個人的には何となく光というか(確実に太陽の影響がありますが)、そういうイメージで拝んでいます。

お寺は「仏像」との対面、神社は「姿を特定しない」ということから、先の著書に書いてあったことは端的に言えば「仏教」は「個人救済」、「神道」は「居場所の救済」であるように思うと。

自力で運命を切り開いていくときにお寺に身を寄せ、我を捨てて自然に抱かれる安心感を得たいときに神社に身を寄せる。

その時々のコンディションで頼りどころを選ぶという考え方もいいかもしれない、と言う結論になるほど、と思ったのですね。

by You